ThinkPad T400 レビュー(外観)2009/05/12 23:30

先日購入したThinkPadのレビューを今更ながらアップしたいと思います。

4月の初頭に届いていたのに、仕事が忙しかったり、GW中は家族サービスをしていたりと、なかなかに時間が取れなかったのでやっとの思いであります。
このブログを見てくれている人に、どれだけのThinkPadマニアがいるかどうかは分かりませんが、とりあえず趣味のレベルでレビューを書いてみます。

以前は仕事にThinkPad X31を使用しておりましたが、以前の日記にも書いた通り最近の仕事のボリュームや、汎用作業で利用するアプリケーションもなかなかのスペックを要求するものが出てきてしまい、X31のPentiumMの1.4Gでは厳しくなってきたので、思い切って新パソコンを導入しました。
購入したのはThinkPad T400のLenovoカスタマイズモデルです。スペックは以下の通り。

CPU Core 2 Duo P8600 (2.40GHz 1066MHz 3MBL2)
Memory PC3-8500 DDR3 2G
HDD 250G (5400rpm)
Drive DVDスーパーマルチ (2層) (ウルトラベイ・スリム)
無線LAN Intel WiFi Link 5100
OS Windows Vista Business ダウングレード (Windows XP Professional)
VGA 14.1型液晶 (WXGA+)
PCIスロット Expressカード / メディア・カード・スロット


今までのX31と比較すると雲泥の差とは行きませんが、スペックだけれみればかなりのパワーアップです。
OSは仕事用に使う為、Vistaは当然の事ながら却下となり、今は通常ルートでは入手出来ないWindowsXPにダウングレードです。
このダウングレードとは、簡単に言ってしまえばXPも利用出来るけど、ライセンスはVistaしかあげないよ!というものです。
なので、手元にはVistaのライセンスだけあり、XPのライセンスは持っていません。一般家庭向きのPCにはVistaがそこそこ普及してきていますが、仕事となるとまだまだXPに軍配が上がります。
既存リソースのシステムの大半がXPを推奨しており、リスクを犯したくない企業はXPのまま使ってるわけですね。簡単に言えば。
かくいう私の会社が手掛けているシステムもXPのみサポートしています。
そんなわけでXPのダウングレードというあまり一般的ではないスタイルを取りました。



ソフトウェア面の話はその位にして、まずは外観を見てみます。
以前利用していたX31と比べると多少大きく感じますが、それほど大きいわけではないようです。


ワイド液晶なので若干横に広いですが、許容範囲といったところだと思います。
というかX31が小さ過ぎなんだと思いますが、X31の12.1インチに対して14.1インチでこの大きさに収めたので立派だと思います。
そしてボディの高さ。これもなかなかにして優秀なレベルです。X31と比べても同じ位で、逆にボディの面積が大きい分、単体で見てしまうと薄く感じてしまう位です。これも頑張った感があります。
この薄さであればカバンの中に書類と一緒でもかさばりません。
ただし重量に関してはX31よりも600グラムも多く、2kg台に達します。これは持ち歩くにはギリギリのラインであり、結構筋トレになります。しかも本体とは別にACアダプタやら書類やらもあるので、結構な重さになるんですよ。

X31との比較はこれ位にして、次は各部を見てみます。
まずはThinkPadファンなら見逃せないThinkPadのロゴです。



さすがにIBMマークは無くなってしまいましたが、それでも無難にまとめています。
前モデルのT60系ならIBMマークの無いThinkPadロゴの上に、IBMマーク付きのステッカーを貼って、なんちゃってIBM製が出来たんですが、このデザインでは不可能です。ちょっとがっかりです。
そしてボディ左側に配置されたLenovoマーク。控えめな色使いでなかなか好感が持てます。でもやっぱりIBMがいいかなー。

そして次はいまや一般的になってきた無線LAN。



なんと無線LANのスイッチがハード的に実装されています。X31ではWindowsから操作して無効化し、外出先で使う際のバッテリー延命によく利用していたんですが、これなら手軽にON/OFFが出来ます。
こういう細かい配慮がThinkPadは嬉しいです。まさに仕事マシン!

さてディスプレイの開閉ですが、X31は両サイドにあるツマミを解除しないと開閉出来なかったんですが、T400は片手で開閉可能です。



液晶事態は内部で二つのツメによって固定されているんですが、ツマミを動かすと内部で連動し、二つのツメが動くギミックになっています。
これ何が嬉しいかっていうと、外出先で仕事の電話しながらPCの資料を見る事が多いので、咄嗟にPCを使いたい時に電話を持ちながら空いている片手で開けられるっていう、超細かい配慮なんですね。これマジ嬉しい。
X31の時なんか、何度肩と耳で携帯押さえてお客さんとの会話を対応しながら両手使ってPCのディスプレイ開けた事か・・・

次に音声の外部入出力装置。



なんて事は無いイヤホンを刺したり、外部音声のプラグを刺したりするジャック受けですが、X31はサイドにあり、T400は正面(パームレスト側)の中心ちょい右寄りにあります。
これも嬉しい配慮で、X31の場合はイヤホンを刺すと左腕と干渉し、とっても邪魔だったんですが、T400は全然邪魔になりません。
イヤホンを使う機会はそうそうないのですが、いざ使う時が来れば絶対にこの配置の恩恵は受けられると思います。

次にオプティカルドライブです。



別段凄い事はありませんが、使ってみた感じ結構回転音がウルサイ。媒体からアプリなんかをインストールしてる時はさほど気にならないんですが、音楽CDやDVDを再生させると超ウルサイ。
こればっかりは超マイナス評価です。自宅で仕事をしているので、仕事中はCDを聞きながらの事が多く、とても耐えられない。
うーんなんとか対策無いのかと考案中です。

次にPCIスロット。



これもオプティカルドライブ同様普通な感じですが、今回はメディアカードスロットをカスタマイズ注文してみました。
デジカメのSDカードや携帯のSDカードなんかから、しょっちゅうデータ移動をする自分にはとても必要なんで付けてみました。
最初はどうやって刺すのか迷いましたが、別に普通に刺すだけでした。
Windowsからは普段ドライブとして認識されていませんが、メディアカードを挿入すると自動的にドライブが1つ増えるという親切設計です。
よくあるUSB接続のメディアカードドライブが売っていますが、あれってUSBに刺しておくだけでドライブが4つも5つも増えてるじゃないですか。あれはっきり言ってウザイんですよ。
なのでこれも嬉しい配慮。こういう細かいところがThinkPad買って良かったなぁと思わせてくれる点です。

次は背面関連。



このゴム足なんですが、かなりの滑り止め効果を発揮します。
X31のゴム足なんかペラペラでしたから、滑るわ接着が甘く剥がれるわで既に4個中2個がありません。
試しにT400のゴム足を手で取ろうとしても相当接着力が強く剥がれる気がしません。この辺りも改良されているみたいです。
そしてバッテリーは小型化されているようです。これで容量も増えているんですから大した進歩ですね。
ただバッテリーには少し不満がありまして、このバッテリーは装着がし辛いです。X31なんかはカチャっていう感じで容易に脱着が出来るんですが、T400はガチャガチャとやらないとハマラない感じです。一旦ハマッてしまえばガタ付きも無く完成度は高いのですが、いかんせん脱着に不満が・・・
それもこれも、普段の仕事中はバッテリー延命の為に外している事が多く、外出や打ち合わせ時なんかはバッテリーで動かす事が多いので、結構バッテリーって脱着するんです。
なのでこの辺の不満は目立つかな

次にディスプレイを開けます。



BIOS画面なんかを立ち上げる時によく利用するThinkVantageボタンですが、デザインが変更されました。塗装がちゃっちく見えるのは気のせいでしょうか?なんだかミニカーの安っぽい塗装に似ていますが・・・
ボリュームボタンもデザインが一新されシルバーとなりました。この辺の使い勝手は申し分無く、後はデザインだけですね。仕事で使う上では特に不満はありません。

そして発売前の発表でファンを唸らせた(悪い意味で)ディスプレイのベゼル(周りの枠)です。
何がどう問題なのかと言うと、よっく見ると左右のベゼル幅が異なるんですね。これどういう事かというと、つまり画面がPCの中央に無いって事なんです。
私も購入前はこの点をいたく懸念していたんですが、1ヶ月使ってみて特に不満はありません。ていうか気にしたら負け的なレベルかもしれませんが、それでもこの文章書いて改めて考えたら気になりだしてしまった。レポート書かなきゃよかったかも。
たしかこのベゼルスペースには無線LANのアンテナが入っているはずなので、仕方ない措置だったのかもしれません。でも今までのThinkPadは無線LANのアンテナが内臓されていても左右対称の幅で実現出来ていたんだから、これは立派な改悪ですね。

さて最後は待ってましたの、ThinkPadの命とも言えるキーボードです。



キー配置は往年のThinkPadを踏襲している為デザイン的な変更はありません。ていうかあったら困る。キー配置を変更しないのがThinkPadを使い続けている大きな理由でもあるからです。
そしてキーストロークも適度に叩いている感があって良し。購入前に心配していたキーボードがたわむ現象も見られないので、ちゃんと改善されている様子です。
そしてトラックポイントも健在で、使う分には何も不自由ありません。

ただ不満点が全く無いかと言うとそうでも無く、デザイン面でキーボードとボディ端のスペースが間抜けな程空いており、これはダメでしょ。スピーカーが左右に配置されているとは言え、このデザインはちょっとやそっとのダサさではありません。歴代のThinkPadを知っている人なら投げ悲しむポイントでもあるかも。
そしてトラックポイントのボタンからThinkPadを象徴する赤いラインと緑のラインが無くなってしまいました。先代のT60系から無かったと思いますが、これも個人的には改悪かなと思います。あれが格好良かったのにと思うThinkPad信者も少なくないハズ。

そして最悪なのがタッチバッド。他メーカーのノートPCを利用しているユーザーがThinkPadに移行した際の配慮として搭載されているんでしょうが、はっきり言って私には必要ありません。ていうか、ほとんどのThinkPadユーザーは使ってないんじゃないかとさえ思います。
ソフトウェア的にも解除して無効にしているので触っても操作は出来ないのですが、それでも目に付きます。そして邪魔です。
タッチパッドの有無はカスタマイズ出来なかったものかと思いますが、そうする事でコストダウンを図っているのだなとも取れます。
アフターパーツでも構わないので、タッチパッド無しのパームレストが販売されないものでしょうかねぇ。

長々と超個人的なThinkPad T400のレビューを書いてきましたが、みなさん如何だったでしょうか?
今○○○社のノートPC使ってるけど、ThinkPadもいいかもね!なんて思ってもらえれば幸いです。デザイン的にオシャレとは言えませんが、使えば使うほどシンプルなデザインに愛着が沸き、サポートの充実にも安心感が持てるThinkPadですが、IBMからLenovoに開発が移った事で色々と改悪されている箇所や、コストダウンの影が見える箇所もあり、サポートもドライバの供給等に改悪の変化が見られ、いちThinkPad信者としては悲しい限りですが、基本スタンスは変わっていないと思いますので(ね?大和さん)、みなさんもお値頃になったThinkPadはどうでしょうか?

次回はソフトウェアの面でレビューしてみたいと思います。X31と実際に比較してベンチマークやコンパイル時間等も計測してみたいと思います。

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